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Eight Virtues in a Duffel Bag-リチャード・ギャリオット インタビュー

Eight Virtues in a Duffel Bag-リチャード・ギャリオット インタビュ-タイトル文字

ダッフルバッグのなかの8つの徳 - リチャード・ギャリオット インタビュー
byジェームズ・ファッジ

はじめに

この記事は、ウェブ・マガジンCrispygamerに2009年4月30日に掲載されたものです。8つの徳というウルティマの世界観とは切っても切り離せない、極めて重要なテーマを扱ったこの貴重な記事の翻訳にあたり、快く承諾してくださいました、Crispygamerの編集者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
なお、このインタビューはリチャード・ギャリオット氏が、NCソフトに対して訴訟を起す前に行われているため、この件には言及していません。また、興味深いことに、インタビュアーであるファッジ氏が、ウルティマVIIのガーディアンはEAのオリジン社に対する支配を象徴しているという言い伝えについて質問すると、それは何かの都市伝説だろうと答えたということです。
ギャリオット氏の最新動向ですが、GameIndustry.bizのインタビュー(2010年3月1日掲載)によると、ギャリオット氏は本年度のDICEサミット初日に新会社Portalariumの設立を引っさげて登場し、多くのマス・メディアがこの復帰に注目しました。ただし、ギャリオット氏自身も語っているように、彼がやろうとしていることについては、どのように報道してよいかわからなかったようです。彼はインタビューのなかで、ソーシャル・ネットワークの台頭に触れ、ソーシャル・メディア向けのゲーム開発を事業の主軸とすることを明らかにしています。また、好機をつかむためには、開発者は今現在「人々がいるところ(ソーシャル・ネットワーク)に出かけて行くべき」であり、そこでストレスなくゲームを楽しめるプラットフォームを提供すべきであると語っています。ギャリオット氏はすでにソーシャル・ネットワーク上で、様々なエンジンを搭載したゲームを動作させるプラグイン、Portalarium Playerをリリースしています。
NCソフトとの案件は現在も係争中であり、具体的な言及は避けましたが、彼はTabula Rasaで成し遂げたことについてはおおむね満足しているようです。また、ここ数年の彼は、宇宙へ行くという長年の夢を実現した、最も幸運な人物の一人でもあります。
このインタビューの番外編では彼が宇宙への思いについて語っています。

クリスピーゲーマー:私はあなたにウルティマVIIについてお聞きしたいと思っていました。プレイしながらあなたがウルティマIVで創造したモラル観がまだどこかにあるのではないかと探したからです。個人的にはもう存在しないのではないかと思いました。

ギャリオット:なるほど、続けて。

クリスピーゲーマー:ウルティマVIIはシリーズのなかで最も好きなゲームです。それはとても引き込まれるし、インタラクティブ(相互作用的)で見やすいだけでなく、とても暗い側面を持っているからです。私にはこの作品は、あなたが過去の6作品で創造して来たものを引き裂いているかのように見えました。この見方は正しいですか?

ギャリオット:そうだね。どういうことなのか説明しよう。率直に言えば、僕は最初の3作品で、どうやってゲームを作るかを学んだんだ。ウルティマIはBASICで書かれたゲームだったし、ウルティマIIは僕が初めてアセンブリ言語で書いたゲームだった。ウルティマIIIで僕は初めてその完成度はともかく、ゲーム作りにおいて成功したと感じることができたんだ。ウルティマIV、V、VIは僕がストーリーテラーとしてどうすべきかを学んでいた時期に作られた。ここで徳とかそういったものを導入して、僕はストーリーを練ることにもっと注意を向け始めた。
ウルティマI、II、IIIはストーリー的にはお互いに何のつながりもない。つながっているとすれば、それぞれのゲームでやり残したことを次につなげて来たという点だと思う。
ウルティマVIIで、僕は僕にとってウルティマIV以来、もっとも重要な瞬間を迎える。実際に座って初めてこう口にした。「さて、僕はこのゲームによって何を成し遂げようとしているんだろう?」ってね。僕は何作品にもわたって受け継がれるようなストーリーとかキャラクター設定のようなことをやろうとしていた。僕はプレーヤーがウルティマIV、V、VIで僕がまとめた哲学をどのように読み取ったかを見て、君が「引き裂いた」と表現したように、それらが何であったかを明らかにしようとしたんだ。物事にはさまざまな側面があって、単純にいいとかポジティブなものもあれば、そう見えるけれとも実際はとても暗いものがあるってことをね。つまり僕は僕自身が多面性と呼んでいるものを吹き込もうとしていた。
ウルティマVI、ウルティマVIIそしてウルティマ・オンラインは僕のお気に入りだ。特に僕にとってウルティマVIIは、僕が創造しようとしていたバーチャルワールドをほとんど完全に再現することができたゲームなんだ。別の言い方で言えば、インタラクティブ性の深さと、レスポンスにおいて、ということだね。

クリスピーゲーマー:そしてこれはあなたがEAで最初に作ったゲームということになりますね?

ギャリオット:これはEAを通じて発売された初めてのゲームだけれど、(EAの買収)以前に作られたものだ。ウルティマIIIはオリジン社が販売した最初のゲームで、通常はほかの販売元へ行ってしまうファン・メールを僕らが受け取ることができるようになったと言う意味で、ウルティマIVに直接的な影響を及ぼした。プレーヤーがどのようにゲームを解釈してプレイしているのかを知ることは、ウルティマIVをやるうえで大きな影響を与えた。
ウルティマVIIは実際に僕が考えるレベルの完全な独立状態で作られた最後のゲームだった。それ以降は僕自身が僕のゲームが必ずしも支持されるとは思わない、その他たくさんの圧力を受けなくてはならなくなった。

クリスピーゲーマー:振り返って今、あなたはオリジンをEAに売ったことを後悔していらっしゃいますか?

ギャリオット:必ずしもそうは思っていない。いくつかのよくない傾向はあったかも知れないが、我々の業界が成熟して行く過程で、これ以上独立してゲームを作り続けて行く方法は本当になかったんだ。そういう意味でEAは、そのすべての試練と困難において、あの時期のオリジンと僕のゲームと僕のスタッフにとって、絶対的に正しい道だった。僕が過去に戻って、彼らとの関係をやりなおしたいと思っているかって?もちろん、そうだけど、それでも僕は、EAは僕個人にとってもチームにとっても作品についてもあの時点では正しい選択だったと思っている。

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