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Eight Virtues in a Duffel Bag-リチャード・ギャリオット インタビュー_3

Eight Virtues in a Duffel Bag-リチャード・ギャリオット インタビュ-タイトル文字

クリスピーゲーマー:そのほかの「キリング・チルドレンでいっぱいの部屋」について聞かせてください。

ギャリオット:「チルドレン・オブ・コーン(とうもろこしの子ども)」っていうのがあったよ。子どもたちがとうもろこし畑をつっきって君に襲いかかって来るんだ。あと「チルドレン・オブ・シュルーム(きのこの子どもたち)」は建物の影に巨大なマッシュルームの巣があって、そこに沸いて君を攻撃するんだ。
ウルティマのダンジョンのひとつに、対になったケージの一方に大きなモンスター、もう一方に子どもたちが入れられている場所があるんだ。君がレバーを、導かれるままに子どもたちを解放できると信じて倒すと、それはモンスターを子どもたちの部屋に解放してしまうことになるとかね。
だからウルティマIV以来、そこかしこにいつも、予測不可能な現実のチャレンジが組み込まれた部屋が君を陥れようと待ってるんだ。僕の試みとしては、これらは君がそれぞれのテストにどうやって取り組むかを知るためのテストなんだけど、同時に僕はプレーヤーが困惑するということも知っている。プレーヤーは自分たちが引き起こしたことに対して責任を感じて困惑し、何とかそれを解決しようと働きかけるんだ。

クリスピーゲーマー:この部屋は実際私に殺せるものは皆殺そうと、繰り返しゲームをプレイする気にさせました。そこには3種類の殺してはいけない人々がいるように思います、違いますか?

ギャリオット:正確な数は思い出せないけど、ほとんどのウルティマには常に、機会に応じて、あるいはデザインに応じて、大体ひとつの町に1人殺せない者がいる。だけどそれは鉄則ではないし、そのように収まったということなんだ。

クリスピーゲーマー:私はフェリーマンのバトリン(Batlin)とタイム・ロード(Time Lord)以外は殺していいように思います。しかし、いずれにしてもこれらの部屋は、私にすべての人々を殺戮することによってどのような影響があるのかを見てやろうという気にさせました。もし私が町にいるすべての人を殺したら、誰か気にとめるだろうか?と。そして誰も気にとめないことを確認しました。

ギャリオット:忘れないでもらいたいのは、僕たちはプレーヤーが取るであろう行動をすべて予測し、どのように応えるかを気付いた範囲で決定しなくてはならない。つまり、プレーヤーがこのようにするだろう、あるいはこのようにしたいと思うだろうと予測を立てればそこにトラップを仕掛けて反応させる仕組みを作ることができるが、君はデザインに携わる者が誰も望んでいなかったことをやったということだ。
実はそれと似たようなケースに応えようとしたことがある。僕がウルティマIVで徳の道を導入したきっかけは、ウルティマIIIでファン・メールを受け取るようになったからなんだ。ほとんどのファン・メールは1行で、「やあ、とても面白かったよ。」というものか、5ページにもおよぶ、ここが間違ってるとかここが違う方法でクリアできたとか言う類のものだった。そしてこれらに共通していたのは(ウルティマI、II、IIIとも)、「やあ、ゲームは面白かったよ、もうクリアしたから今はぶらぶらして皆を殺してるのさ、君と君のキャラクターも含めてね。」というものだった。そして僕はプレーヤーが、僕を含めた人々を皆殺しにすることに快感を覚えているという事実に、ただ打ちのめされたよ。最初の頃は僕も僕のキャラクターを無敵にすることを試みた。けれどプレーヤーはどうにかして方法を見つけ出すんだ。
例えば、ウルティマIIで僕は皆がロード・ブリティッシュを殺そうとしていると聞きつけた。だからウルティマIIIではロード・ブリティッシュを殺せないようにした。ウルティマIIでは実際、もし君がロード・ブリティッシュを攻撃しても、ロード・ブリティッシュは武器によって死なないようになっている。振り向いた彼は君を驚異的なダメージで、2、3発で殺すだろう。
けれど、プレーヤーは5マス離れてロード・ブリティッシュを攻撃すれば、彼はプレーヤーにフォローするということに気付いたんだ(彼を攻撃するのを止めればプレーヤーは殺される)。もし、君が彼を城の外に連れ出すことに成功したら、君は船に飛び乗り、岸から1マス離れれば、ロード・ブリティッシュは飛び武器を持っていないから、君は彼に向かって大砲をぶっぱなせばいいわけさ。
船の大砲はゲームのなかの他の武器のように、ダメージを与えることを意図して作られたものではなかったんだ。例え発砲したとしても50-50の確率だったんだ。まったくこれは僕の予想の範囲外のことだった。プレーヤーはロード・ブリティッシュを殺す方法を見つけたのさ。だから僕は「よし、次はもっと難しくしてやるぞ。」と自分に誓ったのさ。
ウルティマVでは確かグラス・ソードを導入したと思う。再び僕はロード・ブリティッシュを不死身にしようとしたんだ。君が彼を船へ誘導できないように、大砲のように思いつく限りの武器が、決して彼にダメージを加えることができないようにした。
そして僕はゲームを発売した。そしてプレーヤーはまたもロード・ブリティッシュを殺害する新たな方法を見つけたのさ。ロード・ブリティッシュがベッドに入って眠る特定の時間は、彼は冠を戴く王ではなく、「ベッドに横たわるただの人」だった。(つまりゲームのなかで眠っているほかの人々と何ら変ることがなかった)だから、その間はロード・ブリティッシュはダメージを受けた。けれどほとんどの場合彼は目覚めて君を殺すだろう。しかし一撃で彼を殺すことができたら、君は彼が眠っている間に殺すことができる。そこへ僕は敵を一撃で殺せるグラス・ソードを導入したのさ。だからつまり、プレーヤーはグラス・ソードを手に入れる方法を見つけて、本来であればロード・ブリティッシュを殺すはずのない武器を使って、彼が眠っている間に殺したというわけさ。もうわかっただろう。
毎回僕が試みるたびに、プレーヤーはロード・ブリティッシュを殺すための思いがけない方法を見つけ、僕が作ったルールをすり抜けた。それからしばらく経ったウルティマVIの頃、僕たちは故意にあるものを作った。つまり、そこにロード・ブリティッシュを殺す方法がなかったにしても、僕たちは僕らの手によって彼を殺す方法を実装したんだ。真鍮の額縁を彼の頭の上に落としてね。

クリスピーゲーマー:つまり、あなたはゲームをダークなものにする意図はまったくなかったということですね。女性や子どもを含む多くの人や、犬や猫に至る動き回るすべてを殺させるような?

ギャリオット:そうだね、「ザ・ブラックゲート」という名前のとおり、ダークにするという意図がなかったわけではない。だけどウルティマIV、V、VIについてはまったく反対で、ウルティマIVについては悪いやつすら存在しなかった。ウルティマVではたぶらかされたやつが出てくる程度で、VIではガーゴイルがある意味では悪いやつになるくらいだろう。ウルティマIV、V、VIは気楽なゲームなのに対し、ウルティマVIIは意図してとても暗いゲームだった。ただ、それは君たちがしてきたように、つまり君たちプレーヤーがそこかしこで殺戮を行うことによって暗いのではなく、世界そのものが暗くなったということだ。そこには可視化された悪だけが存在して、聖域はキャラクターが自らの行いによる不利益を取り返すためだけに存在した。君は常に本来は君の友人ではない人々の友人でいなければならなくなった。うん、だからこれは意図的にとても暗いゲームなんだよ。

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